Floorp ブラウザーがついに一周年!ユーザー・開発者・貢献者が1つでも欠けると Floorp はここまで来れませんでした!
この記事では、Twitter のほうで取らせて頂いたアンケートの質問返信・Floorp ブラウザー v10 の振り返りを書きたいと思います。
バージョン 10 を 8 と比較しつつ振り返る
最初に v8 の頃の話も混ぜつつ 10 について語ります。Floorp は現在 v10.7.0 が最新版であり、v10 の前は v8 を公開していました。v8 はインターフェイスを Chromium のように書き換えたデザインを重視したバージョンでした。この頃の Floorp は貧弱でしたが、Floorp 開発者による Firefox のコードの解読は進んでいました。ベースを固める時期だったと感じます。ラピッドリリース追従であったこともコードの頻繁な書き換えを必要とし、相当な労力が必要でした。
v10 では逆に、Floorp の機能を重視し、多くの新機能を発表するバージョンになりました。Floorp コア技術の導入で、v10.6.1 で全てのコードが書き直されたのも事実ですが。
デザイン切り替え・タブバーのレイアウト切り替え・userChromeJS 対応・ウェブパネル・ブラウザーマネージャーサイドバー・ナビゲーションバーの位置切り替え
上記の機能だけではないですが、v8 より多くの機能を実装できています。Floorp は現在、ESR102 をベースとしており、機能の実装に多くの時間を割くことができています。私たちは Floorp が正しい方向に動いていると確信しています。
逆に、劣化した部分もあると考えています。ユーザーが増えるにつれ、私たちも最善を尽くしていますがすべての機能リクエストに応じれなくなっています。難しいものと感じることも多くなってきています。
開発者の間では何が変わっているのか
Floorp 開発者は v10 の間で公式に認められている人は二人増え、現在4人でブラウザーを4週間に一回更新できるよう毎日のようにサポート対応・リリースノート作成・コードの記述を行っています。
学生ということもあり、平日の昼間は対応できないケースも多く、開発者は全員学生のため土曜日も学校に行き時間が取れない場合もあります。それでも彼らは率先してコードを記述しています。一周年というこの節目に特別な感謝を捧げたいと思います。ありがとうございます。
さて、本題に話を戻すと Floorp は場所ごとに管理する人を現在分けています。GitHub Actions のビルド管理やブラウザーマネージャーサイドバーなどのコンポーネントごとに担当者を割り当てています。より効率的にコードを記述できるよう管理しています。また、すべての開発者は自由に開発を休むことができています。無理をせず開発を進めています。
2022年での Floorp の変化
2022年は Floorp の知名度向上など激動の年でした。(毎年これでも良いぐらいですが)
6月に v10 を発表し、リリースしたときは少し不安でした。v8 から v10 の移行オプションが少なかったためです。Firefox への干渉を少なくするためにプロファイルの位置を変更したためです。ユーザー数はこの時点で多少減りました。
その後、8月に Floorp プロジェクトのすらーぷの妖精氏(Ryosuke Asano)が WebDINO の CTO 様と会い様々なインスピレーションを受けました。現在、Floorp にコードサイニング証明書が付属しているのはこれに影響を受けたからです。
大手メディアに紹介されたことも私たちにとっては大きな衝撃でした。
フリーソフト100・窓の杜・Yahoo News・Smart News などに Floorp の名前が載ることは開発者誰もが予期していなかったことでしょう。アクティブユーザー数はこの影響で、約500人増えました。(それでも、一番詳しく Floorp のことを書いているのは、ナポリタン寿司の PC 日記です。)
また、この出来事は Floorp の機能にも影響を与えました。
窓の杜の閲覧者が Floorp 公式に対して行った1つのリプによって、Floorp にブラウザーマネージャーサイドバーが実装されたからです。この機能は Floorp の中で最も人気の機能です。
最後に
2022年はあと少し。Floorp の更新も 2022 年中は、あと3回あるかないかぐらいです。
今後も全力をブラウザーに尽くしますので、応援・支援していただけると嬉しいです。